動物用麻酔器とは

動物用麻酔器とは

動物用麻酔器とは、薬事法施行令別表第1の五:「麻酔器並びに麻酔器用呼吸嚢及びガス吸収かん」に該当する麻酔器のうち、動物に使用することを目的とした機械器具です。動物用管理医療機器に分類されます。セボフルランやイソフルランが注入された気化器とともに使用し、単独または動物用人工呼吸器とともに稼働します。酸素(O2)もしくは笑気(N2O)とエアを搬送し、気化させた吸引麻酔薬を人工呼吸器または麻酔バッグで動物に送気します。

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麻酔の意味と種類

麻酔とは、セボフルランやイソフルランなどの薬剤を神経に作用させて、動物が痛みを感じないようにすることです。人用の麻酔は、「全身麻酔」と「局所麻酔」に分けられますが、動物用麻酔器は一般的に「全身麻酔」をかけるために使用されます。全身麻酔には口や鼻から薬剤を吸入させる「吸入麻酔法」と静脈に薬剤を注入する「静脈麻酔法」がありますが、動物用麻酔器は「吸入麻酔法」が使用されます。

動物用麻酔器の構成

動物用麻酔器は、「ガス供給部」と「麻酔回路部」に分けられます。ガス供給部では、気化器にて気化させたセボフルランやイソフルランなどの薬剤を、酸素や笑気・空気と酸素と混合して麻酔ガスを製造します。製造した麻酔ガスは、複数の蛇管・Yピース・ウォータートラップ・呼気弁等からなる麻酔回路を通って、動物に送気します。動物が吐き出した麻酔ガスは、麻酔回路を循環し、動物に再度送気されます。動物が吐き出した二酸化炭素は、ソーダライムと呼ばれるフィルターで吸収されます。

動物用麻酔器と関連機器

動物用麻酔器は、①動物用麻酔器+気化器 ②動物用麻酔器+気化器+動物用人工呼吸器 の2つのパターンで使用されます。
動物用麻酔器+気化器で稼働する場合、動物への麻酔ガスの送気は麻酔バッグを用いて行います。麻酔バッグには、圧力を調整するポップオフバルブが搭載されており、動物への供給圧が過大になることを防いでいます。
一般的に麻酔供給システムとは、動物用麻酔器+気化器+動物用人工呼吸器のことを指します。このパターンでは、動物への麻酔ガスの送気に麻酔バッグは使用せず、動物用人工呼吸器にて設定した最大換気圧・呼吸回数・呼気時間に沿って麻酔ガスを送気します。

動物用麻酔器のメンテナンス

動物用麻酔器は、外科手術を支える重要な機器です。そのため、最適な稼働を維持するために日常点検をはじめとした定期点検が必須となっております。日常点検において、トラブルの早期発見をすると同時に、動物用医療機器.comでは、2年に一度の定期点検を推奨しております。

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