動物用パルスオキシメーター関連知識:血中酸素飽和度(SpO2)とは?

動物用パルスオキシメーター関連知識:血中酸素飽和度(SpO2)とは?

当記事では、動物用パルスオキシメーターの関連知識である血中酸素飽和度(SpO2)についてご説明いたします。是非ご確認ください。

 

血中酸素飽和度とは

体中に酸素を運ぶ役目をしているのが血液中にあるヘモグロビンです。ヘモグロビンは酸素と結合すると赤色になり、酸素と分離すると黒色になる性質を持っております。なので、肺で酸素と結合した酸化型ヘモグロビン(動脈血)は色が赤色になり、全身に酸素を配り終えた還元型ヘモグロビン(静脈血)は黒めの色になります。

血中酸素飽和度とは、血液中のヘモグロビンに何%の酸素が結合しているかを示す数値です。最大に結合している状態を100%とし、95%を下回ると酸素が不足してきている信号となり、90%を下回ると危険信号とされております。この数値は、通常パルスオキシメーターを使用する事によって、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)として簡単に確認する事ができます。

パルスオキシメーター

パルスオキシメーターは「分光光度法」と「容積脈波法」の2種類で表示されます。「分光光度法」は、発光部から赤色光と赤外光を出し、受光部でそれぞれの光を受けて血中酸素飽和度を測定する仕組みとなっております。赤色光は黒色ヘモグロビンをよりよく吸収する性質があり、赤外光は赤色ヘモグロビンによりよく吸収する性質を持っているので、この2種類の光の戻り比率から血中酸素飽和度が測定する事ができるのです。「容積脈波法」は、発光部から出された光の量が、静脈や組織では吸収量が一定であるのに対し、動脈のみが拍動を伴うので吸収量が変化するという性質を利用し、脈波形(プレチスモグラム)として表示する仕組みです。

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経皮的動脈血中酸素飽和度(SpO2)と動脈血酸素飽和度(SaO2)

経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)の数値は、動脈血酸素飽和度(SaO2)と強く相関しており、SpO2とSaO2の値はほぼ同じになります。動脈血酸素飽和度(SaO2)とは、動脈血から直接測定した酸素飽和度の値です。

経皮的動脈血中酸素飽和度(SpO2)異常表示時の対応例

プレチスモグラムが小刻みな波形の場合は、体動を受けにくい部位にプローブを付け直すと改善が期待できます。

★プレチスモグラムの拍動には問題ないのにSpO2の数値が低下している場合は、低酸素血症の可能性があるので、吸入酸素濃度の上昇と陽圧換気で改善が期待できる。また、肥満や腹腔内圧が上昇している患者には、手術台を傾けて頭側を高くすることで横隔膜の圧迫が軽減できて改善が期待できます。

★測定値の誤差が大きいと感じた際は、下記の3つの対応で改善が期待できます。

 ①プローブの受光部と測定部位の隙間に蛍光灯や無影灯など光が干渉している可能性があるので、プローブ 
  を遮光する。

 ②プローブの発光部と受光部の位置がずれて測定しにくい可能性があるので、白色のガーゼなどを装着して
  使用する。

 ③プローブの装着部位が黒色・被毛が厚く覆われている場合は、色素が薄く被毛が少ない部位に変更する。

★舌が薄い動物にクリップ型のプローブを使用して測定値が低い場合は、白いガーゼを挟む事で改善が期待できます。

パルスオキシメーター使用時に気を付けたい事

長時間にわたるパルスオキシメーターのクリップ型プローブ装着は、装着部圧迫による血行障害で壊死の危険性や、光の熱による低温やけどの危険性があるので、定期的な装着部位変更や、測定したい時のみの装着等の配慮が必要だと思われます。

 

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【参考文献】
伊丹貴晴(2018) 『犬と猫の麻酔モニタリング , 山下和人』 緑書房



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